1836年に設立された、現在主流であるブリュット（辛口）シャンパーニュスタイルを1874年に他に先駆けて確立した先駆者的存在のシャンパーニュメゾン。
また、美食文化やアートと深い繋がりをもつブランドとしても知られる。
マダム・ポメリー
ポメリー社は、1836年ナルシノ・グレノによりシャンパーニュ地方の中心都市ランスに設立されました。
1856年、ルイ・アレクサンドル・ポメリーの参加によりポメリー・エ・グレノ社となりますが、2年後不幸にもルイが亡くなってしまいます。
同年に亡くなった夫の後を引き継いだマダム・ポメリーは、その情熱を引き継ぎ、ポメリー社をシャンパーニュ最大の醸造元へと成長させました。
シャンパーニュ史上初の辛口シャンパーニュ
マダム・ポメリーは1874年に、シャンパーニュ史上初のブリュット（辛口）「ポメリー・ブリュット・ナチュール 1874年」を造り出し、大きな成功を収めました。
それまでは甘口でアルコール度数の強めなシャンパーニュが主流でしたが、英国の上流階級の好みに合うように、食前酒として楽しめるシャンパーニュを造り出しました。
その革命を起こすためには、様々なチャレンジと困難を乗り越える必要がありました。
まずは、葡萄を完熟させるために収穫の時期を遅らせ、さらに瓶内熟成の期間を伸ばし、そして、完璧なアッサンブラージュに到達するために、保管されているワインの種類と数を増やしました。その結果として、「フレッシュかつ快活で繊細」なポメリースタイルが誕生しました。
ドメーヌ ポメリー
マダムポメリーは、1878年にエリザベス王朝様式で５０ヘクタールのドメーヌをランス市の中心に完成させました。
彼女はポメリーが目指すモダンでアバンギャルドなシャンパーニュ・スタイルをイメージすることが出来る建築を実現させました。
ポメリーのドメーヌには、ローマ時代の石灰岩である全長１８Ｋｍ、深さが地下３０ｍにまで達する巨大な地下セラーがあり、年間を通じて１０度という瓶内熟成において理想的な温度の中で2.900万本ものシャンパーニュが貯蔵されています。
さらに、そこにはギュスターヴ・ナブレのレリーフをはじめとする、さまざまな現代芸術作品が存在しています。
エクスピリエンス・ポメリー
創業以来、芸術との深い繋がりを誇るポメリーのドメーヌでは、毎年「エクスピリエンス・ポメリー」という、現代美術の祭典を開催しています。
それらは地下セラーで、仏国はもとより、世界中の多くのアーティストの巨大な芸術作品を展示することがコンセプトであり、毎年10万人以上の来客を誇るイベントになっています。
「ルレ・エ・シャトー」歴代の公式パートナー
毎年、「ルレ・エ・シャトー」が主催するこの一夜限りのイベントでは、同じバリューを持つグランシェフが集まり、開催地の食材に敬意を込めつつ、腕を振るいます。
２０１３年版はロンドンの中心にある、オールド・ビリングゲートで行われ、美しく繊細なフランス料理とポメリーの最上級品である、「キュヴェ・ルイーズ」から厳選された４アイテムとのマリアージュが披露されました。
ポール・ボキューズ・ドール料理コンテストの公式シャンパーニュ
987年に、世界でもっとも有名な料理人の一人、ポール・ボキューズによって設立された、フランス料理コンクールの頂点に立つ「ボキューズ・ドール」では、シャンパーニュ・ポメリーが公式シャンパーニュとして使用されています。 |
